2019年11月3日日曜日

スマートウォッチで血圧測定


私は糖尿病だ

私は糖尿病だ。それも特殊な。糖尿病で怖いのは合併症だ。腎臓、神経(特に足)、眼の合併症が有名だ。でも私の場合、免疫力が著しく低下する。その結果皮膚に膿が溜りその後壊死するという症状が現れる。その症状が後頭部の下のくびに約20cm角ので発症した。形成外科に入院し人工真皮の移植、その後皮膚移植の手術をして回復した。だが、糖尿病だから、腎臓及び眼の合併症も併発しており血糖コントロール為退院後通院を余儀なくされた。

血圧検査

通院は薬処方のための内科と眼底検査のための眼科だ。眼科の検査は視力と眼底検査だから特に違和感がなかったが、内科の血圧、身長、体重の検査には違和感があった。体重は変動要素があるから必要だが、身長は変動はないはずだから不要だ。それから血管を締め付けて聴診器で鼓動を確認して血圧を測定する手法には少し違和感があった。

ポンプ全揚程計算

私は水道設計に長年関わってきたから、血圧と水圧は基本的には同じと思っていた。特に血液を全身に送る心臓と水を配水菅、送水菅に送るポンプは同じだと考えていた。ポンプ選定で決めてになるのがポンプの全揚程だ。ポンプ全揚程は以下にような計算から得ることができる。
全揚程は水を上げる高さだが、基本的にはこの値から水圧は導き出される。血圧も血液が全身に行きわたるように心臓が血液に力を与えるのだからポンプと同じだ。でも上記計算から分るように、水圧には流速が深く関わる。水の場合流速は菅口径から簡単に計算できるが、血液の流速を血管の鼓動により測れるとは思えない。だから毎回看護師さんに血圧を測ってもらっている最中いつも違和感を感じていた。

スマートウォッチ

スマートウォッチで血圧が測れることはだいぶ前から知っていたが、スマホを持っていないからスマートウォッチなんて不要だった。でも、Amazon Primに入りAmazonタイムという割引サービスあることを知りそこで血圧計を備えたスマートウォッチを発見した。そしてその値段が数千円だったことに驚いた。そこで、Amazonのタブレットを購入と同時にスマートウォッチも購入した。

スマートウォッチの血圧計

気に要らないものだったら捨てるつもりだったスマートウォッチだった。しかし、血圧測定は手首を圧迫して鼓動から測定する手法でなく手首に光を当てて測定するものだった。手首に光を当てるということは血の流れを読み取る手法だから血圧を測定するのには理にかなっていると思った。

スマートウォッチ血圧計精度


上記表は私が約2年通院した際の血圧の記録だ。見た目の平均で130(mm/Hg)-80(mm/Hg)だ。しかし月一回の通院(それも、約4km歩行後で待ち時間30分から2時間後の測定だ)で測定する血圧になんの意味があるのか私には分からない。
上記表はスマートウォッチの血圧計を利用し朝一番に測定した一月間の血圧記録だ。見た目の平均で100(mm/Hg)-60(mm/Hg)だ。病院で測定した結果と約30(mm/Hg)程度低い。でも毎日同じ時間に測定しているので月一回の病院での測定に比べて安定している。大けがをした、大きな手術を受ける場合は正確な血圧測定は重要だが、日々の測定では値そのものより記録が重要だと感じる。

スマートウォッチの血圧計注意事項

スマートウォッチの血圧計をそのまま使用してもなんの価値はない。スマートウォッチはBluetooth通信可能だからスマホ、タブレットにアプリをインストールして外部操作及び記録すること重要だ。私が使用するアプリでは血圧を自動及び手動で測定できる。しかし、自動測定で注意するべきことがある。それは、測定時における姿勢だ。自動測定は10分おきに自動で測定するが、その際のスマートウォッチの位置が不安定だから測定値が安定した値とならず使い物にならなかった。したがって、現在スマートウォッチに1時間タイマーを設定し以下のような姿勢で心臓とスマートウォッチを同じ高さにして測定している。

また、スマートウォッチを腕に巻いた位置などで血圧測定結果が不安定になる。

血圧測定結果




血圧測定で分ったこと

血圧測定で血圧の上昇を確認した状況を以下に示す。
  • 運動した直後
  • 食事した直後
  • 咳をしている時
  • 冷たい飲み物を飲んだ直後
  • シャワーを浴びた直後
  • 寝起き直後
  • 天気が悪い日(気圧が低い)
  • 採血直後
  • 季節の変わり目

終わりに

通院している私だから言えることだが、光センサーで血流を測定するスマートウォッチは未来を感じる。まだ医療器具として認められていないが近い将来医療器具として認められるのは確実だ。それに、測定結果がオンラインで受け渡し可能なので、「自分が心臓発作になる直前に救急車が自宅に到着する」ということも夢ではないだろう。また、現在この分野では中国が先行している。だから自分の健康を中華製品に頼るというなさけない日本社会が目に見えてくる。どうして日本にはこの分野に特化したメーカーがないのか不思議だ。なお、グーグルがFitbit買収したニュースが飛び込んだ。そして、グーグルがFitbit買収した理由を「フィットビットの専門家チームと緊密に連携し、最高水準の人工知能、ソフトウェアおよびハードウェアを統合することによってウェアラブル製品の革新に拍車をかけ、世界中のもっと多くの人々に恩恵をもたらす製品をつくり出すことができるだろう」と言っている。あと数年後、画像関連のAIを追いかける今の日本と同じで、医療関係のAIでも後追いになることは目に見えている。なさけないぞ!